2026年の改正民法で、離婚後の共同養育はどう変わる?
― 共同親権・法定養育費・親子交流の要点
2026年の改正民法は、いつ・何が変わった?
改正民法は2026年4月1日に施行されました。離婚後の親権のあり方、養育費、親子交流など、離れて暮らす親子に関わる複数のルールが見直されています。
主な変更点は次のとおりです(出典:こども家庭庁「ひとり親家庭のためのポータルサイト」)。
- 選択的共同親権:離婚後に共同親権か単独親権かを選べるようになりました。
- 法定養育費:取り決めがなくても、取り決めまでの間、子ども1人あたり月額2万円を請求できます。
- 親子交流の明確化:別居中の親子交流や、試行的な面会交流のルールが整理されました。
- 養育費の先取特権:文書での取り決めがあれば、財産の差押えを申し立てられます。
- 財産分与の請求期間の延長:離婚後2年から、離婚後5年を過ぎるまでに延長されました。
共同親権とは?単独親権とどう選ぶの?
共同親権とは、離婚後も父母の2人ともが親権を持つ形のことです。改正民法では、これまでの「離婚後は必ず単独親権」から、共同親権と単独親権を選べるようになりました。
| 決め方 | 親権者の決定 |
|---|---|
| 協議離婚(話し合い) | 父母の話し合いで、共同親権か単独親権かを決めます。 |
| 協議がまとまらない/裁判離婚 | 家庭裁判所が、父母と子どもの関係などを考慮し、子どもの利益を第一に決めます。 |
ただし、虐待のおそれがある場合や、DVのおそれなどで父母が共同して親権を行うことが難しいと判断される場合は、共同親権を選べません。また、共同親権になったあとで特定の事柄について父母の意見が対立するときは、家庭裁判所が親権を行う人を指定できる仕組みも設けられています。
法定養育費とは?「月2万円」はどういう仕組み?
法定養育費とは、離婚時に養育費の取り決めがなくても、取り決めるまでの間、子どもと暮らす親が他方の親へ、子ども1人あたり月額2万円を請求できる制度です。
これは暫定的・補充的な仕組みです。あくまで「取り決めるまでのつなぎ」であり、最終的には、父母の協議や家庭裁判所の手続きによって、各自の収入などを踏まえた適正な額を取り決めることが重要とされています(出典:こども家庭庁)。適正な額の目安は、家庭裁判所の養育費算定表が参考になります。
養育費の記録や面会予定を、連絡先を交換せずにアプリの中だけで残せます。
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改正民法では、別居中の親子交流のルールが明確化され、家庭裁判所の手続き中に「試行的な親子交流」を実施できるようになりました。子どもの気持ちや状態を最優先に考えることが前提です。
- 別居中の親子交流:婚姻中でも子どもと別居している場合の親子交流は、子どものことを最優先に、父母の協議で決め、まとまらないときは家庭裁判所の審判等で決めることが明確にされました。
- 試行的な親子交流:家庭裁判所の手続き中に、子どもの心と体の状態に照らして相当かを考慮したうえで、試験的に交流を実施できます。
- 祖父母など親族との交流:一定の場合に、家庭裁判所が親族と子どもの交流を定められるようになりました。
面会交流を実際に続けるうえでは、頻度やルールをどう決めるかが悩みどころです。取り決めの例や続けるコツは、面会交流の頻度・ルールの決め方で詳しくまとめています。
制度が変わっても、日々の共同養育で大切なこと
制度が整っても、共同養育を続けるうえで大切なのは「取り決めを記録に残すこと」と「連絡の負担を減らすこと」です。法定養育費や先取特権も、文書や記録があってこそ活きてきます。
具体的には、次の3つを意識すると、あとでの「言った・言わない」を防ぎやすくなります。
- 面会や養育費の取り決めを文書に残す(先取特権の前提にもなります)。
- 面会の実施や養育費の支払いをそのつど記録しておく。
- 相手との連絡のやり取りそのものの負担を減らす(気をつかう連絡が続くと、共同養育が途切れやすくなります)。
共同養育アプリ「はぐみぃ」は、こうした面会の日程調整と養育費の記録を、電話番号やLINEを交換せずにアプリの中だけで共有できるように作られています。制度の変化に合わせて、日々のやり取りの負担を軽くする一つの方法として活用できます。
よくある質問
改正民法はいつから施行されましたか?
2026年4月1日に施行されました。離婚後の共同親権の選択、法定養育費制度、親子交流に関するルールの明確化などが盛り込まれています。
離婚後は必ず共同親権になるのですか?
いいえ。共同親権と単独親権を選べます。協議離婚では父母の話し合いで、まとまらない場合や裁判離婚では家庭裁判所が、子どもの利益を考えて決めます。虐待やDVのおそれがある場合などは共同親権を選べません。
養育費の取り決めをしていなくても受け取れますか?
法定養育費制度により、取り決めがなくても、取り決めるまでの間、子ども1人あたり月額2万円を請求できます。これは暫定的な仕組みで、最終的には収入などを踏まえた適正な額を取り決めることが重要です。
文書で養育費を取り決めておくメリットは何ですか?
文書での取り決めがあると、養育費に先取特権という優先権が認められ、その文書をもって相手の財産の差押えを申し立てられます。口約束ではなく記録に残すことが、受け取り続けるための備えになります。
別居中でも面会交流(親子交流)の取り決めはできますか?
できます。改正民法では、婚姻中に子どもと別居している場合の親子交流について、子どもを最優先に、父母の協議で決め、まとまらない場合は家庭裁判所の審判等で決めることが明確にされました。
出典:こども家庭庁「ひとり親家庭のためのポータルサイト(民法等の一部を改正する法律について)」(support-hitorioya.cfa.go.jp)。制度の詳細・最新情報は、こども家庭庁・法務省の公式情報および専門の窓口でご確認ください。
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